スケジュール管理 PR

同人誌発行のためのスケジュール管理

同人誌を計画的に発行するためのスケジュール管理について
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

同人誌を作るにあたり、確実に新刊を発行するためにスケジュール管理をオススメします!

この記事は過去に4〜5冊ほど同人誌を発行したことがある方向けです

すでに同人誌を何冊か発行している方向けにしているのは、
スケジュールを立てるための経験値(既刊で得た発行スケジュール)が必要だからです。

詳しくは実体験・失敗談とともに紹介していきます。

新刊を出すためのスケジュール管理

スケジュール管理の説明前に、私もずっと新刊が出せない期間があったことについて書いていきます。

私は過去に何度も新刊を出せずにいました。

まだ間に合う!

そう思ってしまったことが、当日朝コピー本を印刷しに行き紙詰まりを起こし発行を断念することに繋がりました。

この『まだ間に合う』という悪魔の囁きは誰しも聞いたことがあると思います。
自分の心の声ですが、間に合うって思ってしまってることが問題なんですよね…。
間に合わないのに。

こうして何度も新刊を落として、机の上に本が並べないことが続きました。

あるとき、ジャンルを変更してその勢いもあってか本が出せるようになりました。

が、またすぐに新刊が出せなくなり延期・準備本といった形になってしまいました。
また、出せたとしても締め切り前で満足に修正も出来ない散々な状態でした。

転機は夏コミに受かったことでした。

スケジュール管理のおかげで新刊が出せるように!

私は以下のようなスケジュール表を作成して、新刊が発行出来るようになりました。
スランプで一度このスケジュール表が活用出来ないこともありましたが、10冊以上の本を発行しました。

が、最初はこういったスケジュール表は作っていませんでした。

最初は、表の左側にある項目『表紙・本文・中表紙』を箇条書きにして右側に締め切りを記入。
終わったら線で消していくというものでした。

でも、夏コミでどうしても出したい本がある、でも時間は無い!

そんな状況から、前身となるスケジュールを作成しました。
あれこれ出したいと、いくつもの締め切り・修正・確認作業があったからです。

結果として、新刊・ノベルティ共に全て間に合いました!

同人誌発行のためのスケジュール管理表

こちらは私が作成したスケジュール管理表です。
※来年1月用に変えましたが、ほとんど使っているものと同じものです

締め切り日は別途ピンクのマーカーで直接記入します。

下にスクロールすると、イベント後に必要な通販用の締め切りタスクがあります。
私はこれをA4縦に入るようにして印刷しました。
その後は、クリアファイルに入れて毎日見て記入出来るようにしました。

書き込みが出来るよう周囲に余白・余分に行も入れます。

※最初は余白などが足りず、ふせんを貼って書き足していました

スプレッドシートを活用

私がスケジュール管理に使っているのはGoogleのスプレッドシートです。
Googleにアカウントを登録していれば、無料で使えるアプリです。
スマホ・PC・iPadからも操作が出来ます。

とくに難しい設定はしていません。
やっていることといえば縦D列を固定表示していることくらいです。

本当は締め切りを入力するとその日付の色が変わる、または原稿期間セルの色が変わるなどしたかったのですが簡易なまま使っています。

あくまでも締め切りを管理する道具

スプレッドシートでなくても、スケジュール管理は出来ます。
難しい、と感じる場合にはスプレッドシートでなくてもいいんです。

ご自身の持っている手帳でも、ルーズリーフでも代用は可能です。
あくまでもスケジュールを管理する道具として、私はスプレッドシートを選びました。

以下、他にスケジュール管理出来るツールがあればと調べました。

同人誌発行のためのスケジュール管理ツール

他にも、様々なスケジュール管理ツールがあります。
以下、各サイトより引用させていただきました。

同人手帳

Qovoさんの同人手帳
こちらはウェブ上で締め切り日など設定出来ます。

  

  1. ページ数・締め切り日を設定
  2. 概算でそれぞれの工程にかかる時間を入力
  3. 平日・休日の作業出来る時間を入力
  4. 完成!

Twitter登録していなくてもスケジュールが立てられますので、
お試しで使ってみて次回以降に活かしてみるのもオススメです。

自動でカレンダー形式で作成してくれます。
この画面を待ち受けにしておくと、ゲームする手も止まるかも。

ブラウザのキャッシュを消してしまうとデータが消えてしまうため
Twitter登録・ログインでデータを保存する方法が安心

【And morE】MONTHLY DIARY&Creative Plans

株式会社ハゴロモさんの【And morE】MONTHLY DIARY&Creative Plans

こちらは紙の手帳です。
すごく便利なことが一つにまとめられています!

もうサイトで直接確認ください!

同人イベント参加者なら誰でも喜ぶことが詰まっています。
イベント会場へのアクセス・印刷では紙のサイズ・色上質紙の名前、上げ切れないほどです。
色々調べなくてもこの手帳に詰まっているといってもいいくらいです。

私が手書きで作成している持ち物リストなども入っています!

台割表※が入っているので、上記同人手帳スケジュールを作成
そして、こちらの手帳に書いて持ち歩く、というのも良いなと思います!

※台割表とは、作成する同人誌全体のページ数の中で、3P〜20Pは第一章、21P〜32Pは第二章、奥付は48P…といった形で、どのページにどんな内容があるかを書く表のことです

まずは使ってみること!
そうすることで、自分に合ったスケジュール管理ツールが見つかります!

スケジュールを立てる前にすること

スケジュール管理ツールを知ったし、これで予定立てていくか、と思った方お待ちください。

まだやることがあります!

大事なのは、締め切りを把握すること
そして、自分に必要な執筆の時間を把握すること

同人手帳さんでもだいたいの作業時間(原稿を仕上げるのに必要な時間)を入力する項目があるように、入稿できるまでにどのくらい時間がかかるかが必要なのです。

そのためには、簡単にでも以下を確認しておきましょう。

  1. 一本書き上げるのに何時間必要か
  2. 本文の修正は何時間で終わるか
  3. 入稿前の見直しに何時間かかるか
  4. 入稿作業は何時間で終わるか

まず、過去に出した本を仕上げるのにどのくらい時間がかかったか?を思い出してください。
予定はズレるものなので、だいたいで大丈夫です!

その際に、甘く見積もらずに1.5倍多めの時間にしてください!

本を一冊仕上げるのに必要な時間

締め切りを設定する前に。
自分がどのくらいの時間で、どのくらいの量を書けるのか知っておく必要があるからです。

もし分からなければ、絶対終わりそうにない締め切りを設定してしまう可能性があります。

そうでなければ、何度スケジュールを立てたところで毎回新刊を落としてしまいます。

私の場合は、A5/52P (本文48P)で、だいたい一ヶ月かかります

※私は1Pあたり約1,000字、本文48Pですと約4.8万字になります

本文の修正時間

本文の書き方は、だいたい二通りだと思います。

  1. 最初から修正の必要がないほどしっかりと書く
  2. 後から修正するようにざっくりと書く

ここで①の場合は、入稿前に最終確認として少し修正する程度だと思います。

問題は②の場合です。

私は②で、ざっくり書いて追加修正しています。
では、その修正や内容を検討する時間がどのくらい必要か?
ということなのです。

そこで、私の入稿スケジュールを書き出しました。

朝9時に勤務開始の私の入稿スケジュール

本文48P 約4.8万字 一ヶ月(ここでは30日)かけて仕上げます。

最初の10日 ざっくりと話の流れ・セリフを書く
14日間 ざっくり書いた本文に加筆修正する
だいたい5日間くらい書いたら印刷して読み直しを繰り返します
残り5日前後 時間もないため、結末に向け書き上げます
気になるところは『◆』などのマークをつけて修正を進めます
入稿2日前 仕上げた内容を半日寝かせて、印刷はせず読み直し
最後に悩んでいた◆の箇所などを修正
入稿日当日 朝出勤前まで修正するため4時には起きて最終修正します
入稿! 出勤ギリギリの朝7:30に入稿!

毎回だいたいこのようなスケジュールで書いています。
ただ、ページ数が増えるとこれが×2になって二ヶ月の間で仕上げることもあります。

7:30で間に合わないときのために、会社近くのカフェでの作業も検討します
会社近辺でカフェを探すのをオススメです!


締め切り前は、お昼休憩の時間も修正作業してました…
一緒にご飯を食べてる方には「やることがあって…」と話して隠しておりました。

出来たら締め切り日前日に有給を取得する!

休みが取りやすい職場に転職してからは、有給を取得します!
※土日祝日はお休みの職場です

それが難しかったときは、朝会社近くのカフェを利用していました。
幸い、ビジネスマンなど朝勉強に来ている人が多く、端で小説カタカタしていても大丈夫でした。

このように書いていて何ですが、同人にそこまでやるのは…という方もいると思うのでこういう方法で書いてたよ、というので読んでいただければと思います。

入稿前の見直しにどのくらい時間が必要か

数冊本を出していれば、必要なだいたいの日数・時間が分かると思います。
※もちろん同じくらいのページ数に限ると思います

経験則ですが、追加修正をした段階であとどのくらい修正や見直しが必要かが分かってきます。

・まだ描写が足りない
・入れてないエピソードがあった
・もう少し見直す必要がある
・でも見直せる回数は少ない(締め切り日から予想)

私の場合は、上記のようなことが見えてきました。
そして、あと何回修正出来るか・それまでに仕上げられるかの時間を出します。

締め切りが近づくにつれ、修正のスパンが短くなっていきます。
5日取っていたのを、3日、2日、となっていきました。
そして、寝る前まで印刷した本に書き込み・読み直してを繰り返します。

修正の量が減ればいいのですが、私はこの流れで完成に持っていきます。

入稿作業にどのくらい時間があったら良いか

本文が完成したら後は印刷所へ原稿データを送る(入稿)だけ!

そうは思っても、まだやることはあります。
朝9時まではもう少し、いや出勤しないとだから後30分以内に入稿しないと!

  • フォルダの中に表紙はあるか?
  • Illustratorでアウトライン化出来てるか?
  • 圧縮したファイルをどうやって入稿するか?

毎回同じ印刷所であっても、入稿は毎日やらないですよね。
そうすると、前はどうだったかな?とうろ覚えになっていると思います。

そのため、入稿前の確認作業+入稿にかかる時間も、既刊を入稿したときの経験が必要になってくるんです。

私は、イベント前の準備リスト同様に
入稿前の原稿チェックリストを作っています


回を重ねるごとに、入稿前の時間は減っていくと思います。
最初は何が何だか分からなかったことが、だんだんとスムーズになっていくからです。

例えば、奥付はタイトルと発行日を変えるだけで良くなったり、
印刷所でマイページがあるなら、前の本のときに登録出来ていればその時間が省けたりします。

入稿をよりスムーズにするために出来ること

スケジュールを立てる以外にも、
よりスムーズに入稿するために出来ることやっておくと良いことがあります。

入稿前の原稿チェック

原稿が完成した!入稿しよう!

…の前に、こちらを見てください。

こちらはしまや出版さんのサイトです。
入稿前に確認することがチェック表になっていてとてもわかりやすいです。

しまや出版さんのサイトより引用させていただきました

上記は、しまや出版さんに入稿するときのチェックリストになります。
そのため、各印刷所さんでの注意事項をスケジュールを立てる際など時間に余裕のある時に確認します。

これも経験則ですが、だんだんと自分が間違えたり忘れたりすることが分かってきます
それが自分専用の原稿チェックリストになります!

それを、まずはふせんに書き留めるなどして、イベントがひと段落したときにまとめます

イベントが終わった後に?面倒! と思いますが、次のイベント前の自分を助けるため!と思ってやっておくと次の修羅場の際に本当に役立ちます。

全部は恥ずかしいですが、
以下、私のチェックリストです。

  1. (再確認用の記号)◆を消したか
    !!が縦になっているか
    キャラクターの呼び方の統一
    行間の統一


それぞれ、作業ソフト(Word、Illustrator)ごとにチェックリストがあります。
※私は表紙・一部本文はAdobe Illustrator、小説本文はWordにて作成しています

入稿用フォルダを作成しておく

イベントでサークル参加用のセットを用意したように、
入稿のためのセットを作っておきます。

このようなベースとなるフォルダを用意しています。

  1. 次のイベントが決まったら、上記画像『201910』のフォルダをコピー
  2. そのイベント参加月の表記「202201」のフォルダを作成
  3. 表紙・本文分けて作業・保存
  4. 入稿日に「nyukou」フォルダに表紙・本文フォルダを入れる

毎回フォルダを作るのは大変なので、
このような感じで使っています。

前に作っておいたものを活用・問題があれば改善します。

そして、フォルダ名の中に“Dropbox”とあるのに気づきましたか?
私は原稿データをDropboxなどのクラウドに保存しています。

原稿データは全てクラウド保存

スケジュール管理ツールで紹介したGoogle(スプレッドシート)にもクラウドサービスがあります。
スプレッドシートの保存先である、GoogleDriveを使うのも良いと思います。

クラウドサービスって?
簡単に説明すると、オンライン上にある倉庫です。
例えると、コンテナサービスなどで月額制などで荷物を預けることが出来ますが、そのオンライン版です。
ただ、クラウドサービスによっては無料・有料選べます。

スケジュール管理から少しずれてしまいますが、クラウド保存をオススメする理由はこれにつきます。

パソコンが壊れてもクラウドに保存していればデータは無事

パソコンがブルースクリーンになったのは、ちょうどクラウドを使い始めてデータを移し終えた頃でした。
そのため、素材や一部の小説データは消えてしまいました。

そんなわけで、デジタルで原稿する方にはクラウドサービスをオススメします。

セキュリティ面が不安だと思います。
そのため、ウィルス対策などのセキュリティアプリなどを併用しましょう。
二段階認証・複雑なパスワードを設定するなど、クラウドサービスによって様々な対策があります。

どのサービスが良いと言えるほど使っていませんが、私の選ぶ基準です。

・利用者が多いか?
・良い評価、悪い評価ともにあるか?
・困ったときに自分の話す言語(日本語)で問い合わせられるか?

参考になれば幸いです。

入稿前は時間が無いことを前提に

入稿前は時間が無いので、事前準備をしておきましょう!

入稿前は時間が無いため、事前にやっておく!
それが後の自分を助けます。

でもそれが難しいんだよ! …すごく分かります。ですよね。

私も改善して、今があるので新刊を置けない悔しさ・悲しさをバネにしました。
概要だけの説明になってしまったので、もう少し具体的な記事を追加していきます。

スケジュールの管理から、入稿前の準備までと長くなってしまいましたがなかなか本が出せなくて悩んでいる方の役に立てれば嬉しいです。